世の中にある紙の種類は把握できないほど「たくさん」あること、ご存じでしょうか？
実は、印刷会社の私たちでも把握できないくらい、たくさんの種類があるのです。

一般的には
光沢のある「コート紙」
コート紙より光沢の少ない「マット紙」
コピー用紙などでよく使われる「上質紙」
と3つに分類されるのですが、あくまでこの3つの用紙用語は大カテゴリの表し方です。
数多くある製紙メーカーには更に小カテゴリとなる多くの用紙の種類が存在します。

また、「ざらざら」「ぴかぴか」「でこぼこ」した、独特な手触りがある紙の多くは「特殊紙」に分類されます。
特殊紙も製紙メーカーによって数えきれないほど、多くの用紙の種類が存在します。

私たち高速オフセットでは、お客様に作りたい制作物のイメージをヒアリングし、イメージにあった用紙をその多くの種類の中から選び、ご提案しております。

今回は、その中から「特殊紙」と呼ばれる用紙を使用した事例をご紹介します。

野球をイメージした記念誌を作成したい

高速オフセットでは、よく記念誌の制作・印刷案件を受注しています。
とあるお客様より「用紙を工夫して、野球をイメージした記念誌を制作したい！何か用紙も提案してもらえますか？」と相談を受けました。

イメージを形にするためにまず行うのが、たくさんの「用紙見本帳」とのにらめっこ。

※これは用紙見本帳のほんの一部です。

野球といえば、野球バット、グローブ、グラウンドの土、野球帽…と連想できるものを頭に思い浮かべます。
そして、思い浮かんだものの素材感、色などを想像しながら、紙見本帳をめくる、めくる、めくる！
また、「どのようなデザインならより野球に近づく？」など、お客様とデザイナー様も含め、試行錯誤。

悩みに悩んだ末、見つかったのがこちら。
このでこぼこ感…わかりますか？そう、野球ボールの革に似ているのでは？！

でこぼこした特殊紙「レザック16」

今回採用した用紙は「レザック16しろ」です。
この「でこぼこ感」は専門用語に言い換えると「エンボス加工がされている用紙」です。

「エンボス加工」とは、紙に凹凸を付けて立体的に質感に仕上げる加工です。
用紙を作成する時に、凹版と凸版を組み合わせて紙をプレスします。
「エンボス加工」はよく革製品の加工なんかに使われる技術なので、なんだか、革の感じや上品さ、高級感が感じられます。

「レザック16」は、色も数種類あり、デザインや提案の幅も広がります～！

用紙が決まれば、デザイン、印刷、そして「加工」！
より野球っぽさを出す為に、用紙のでこぼこを活かしつつ、ボールの球形とボールの縫い目部分に「空押し」という加工方法を施し、ボールの立体感を表現しました。
「空押し」とは、上から紙に対して圧力加工をかけて凹凸を表現する方法です。

紙に凸凹が付いていることわかりますか？
ボールのふち部分をあえて印刷せず、凸凹だけでデザインを表現するさりげない点。絶妙におしゃれです！

今回は用紙の提案から始まり、高速オフセットの印刷・加工所との知識を組み合わせて完成まで至りました。
結果、お客様にもとても喜んでもらえ、自慢の記念誌になりました♪

高速オフセットでは、
・○○っぽい用紙ある？
・ざらざら、ぴかぴか、きらきらした用紙ある？
・なにか面白い紙でつくりたい！
などざっくりとイメージをいただければ、たくさんの用紙の中からオススメをご提案致します。

ご興味があれば、お気軽にお問い合わせください。
一緒に面白い、変わった、魅力的な製品を作り出しましょう！