1986年に創業した高速オフセットは、創業当時から毎日新聞をはじめ、様々な業界紙の印刷を行ってきました。また、新聞を印刷する新聞輪転機だけでなく、折込チラシや自治体の広報紙などの薄紙を印刷する商業オフセット輪転機も長年取り扱っています。
そのため、「薄紙印刷」が得意な高速オフセットとして成長をしてきました。
驚くことに近頃は「新聞風の印刷がしたい」「更紙を使いたい」「新聞サイズで印刷がしたい」というお問合せが増えております。
「新聞印刷サービス」をご覧いただいた方の中には「部数は少ないけど新聞風にしたい!」というお客様も。
そんな方に、ぜひおすすめしたい用紙が「タブロ-FS」という用紙です。
この「タブロ-FS」、新聞のような質感と色味を兼ね備えた用紙なんです!
今回は、小ロットだけど、新聞紙のような紙で印刷をしたいという方向けに「タブロ-FS」の魅力をたっぷりとお伝えします!ぜひチェックしてください。
目次
タブロ-FSってどんな紙?
こちらがタブロ-FSです。
新聞をイメージして作られた用紙で、少しざらっとした手触り。
近くで見てみると、和紙のような毛羽たちも感じられ、本当に「新聞」と言っても良い印象です。
色を乗せると少しだけ沈み、落ち着いた印象になります。用紙は鼠色ベースなので、どんな写真やイラストでも影響がそれほど大きく出ないのも新聞風で良い点ですね。
よくある質問から解説!タブロの魅力
ここからはタブロ-FSをご紹介するときによくお聞きする質問をもとに、さらなる魅力に迫っていきます。
Q.実際の新聞紙で使われる紙とタブロ-FSの違いは?
タブロ-FSと実際の新聞紙で使われる紙の大きな違いは、「紙の厚さ」と「印刷機」です。
まずは「紙の厚さ」から。
一般的な新聞紙の厚みは、0.06mmと言われています。
タブロ-FSには厚みが2種類あるのですが、厚みは約0.07~0.08mmほどです。
つまり、一般的な新聞紙より少しだけ厚くなっています。
そんなタブロ-FSの良いポイントは、文字が裏抜けしにくく、用紙自体透けにくいこと。
上質紙の上にタブロ-FSを重ねてみました。0.07~0.08mmと薄い厚みながらも、裏面の文字が見えにくくなっています。新聞らしい特徴を維持して作られた用紙なんです。
次は、「印刷機」について。
一般的な新聞紙用の用紙は、大量に、早いスピードで印刷を行う新聞輪転機で印刷をするため、「巻き取り紙」というロール紙の状態の紙を使います。
※写真はイメージ。商業オフセット輪転機の巻き取り
一方、タブロ-FSは、枚葉機やオンデマンドといった小ロット~中ロット向けの印刷機で印刷するため、1枚1枚、菊全判(636×939mm)や四六全判(788×1091mm)といった、A1やB1サイズよりも大きなサイズに断裁された平たい状態の用紙を使います。
その為、小部数にも適した用紙として使うことができるのです。
Q.印刷サイズは新聞の“あの”サイズしかできないの?
新聞紙を思い浮かべる方は、「“あの”新聞サイズ」ブランケット(BL)サイズや、タブロイドサイズ(TAB)を想像される方が多いのではないでしょうか?
タブロ-FSを使いたい!とお問合せいただく方の中にも、ブランケットやタブロイドサイズしかできないですか?というご質問もいただきます。
そんなことはありません!
さきほどお伝えしたように、タブロ-FSの用紙は「菊全判(636×939mm)/四六全判(788×1091mm)」といったサイズから自由なサイズで印刷を行い、製本が可能です。
その為、A4サイズのチラシから、展開がA2サイズのリーフレット、または中綴じ冊子でも可能です。
上質紙やマット紙等の印刷用紙と同じ感覚で仕様を検討いただければと思います。
新聞印刷機を使った時との違いは?
時には新聞紙の特徴である「鋸刃のギザギザ・インキのにじみ・針穴を残したい!」という、とってもニッチなお問い合わせをいただくことも。
残念ながらこれらの特徴を活かすためには、1回の印刷で平均して数万部を製造する「新聞輪転機」または「商業オフセット輪転機」を使って印刷を行うことになります。
そのため、小ロットを印刷したいという方には価格が合わないことも多くありません。その大きな理由としては、大ロット用の機械を動かす際は予備紙等多くの紙が必要になるためです。部数にあった機械選定を行うことで、用紙のロスを省くことができます。
どうしても、これらの条件を活かしたいというかたは、一度印刷会社の方へ相談をしてみるのも手です!
Q. FSってなに?新聞特有の古紙も入っているの?
「タブロ-FS」この「FS」ってなに?と思っている方も多いのではないでしょうか。
このFSは、FSC®認証紙という意味になります。
FSC®認証紙とは、適切に管理された森林から作られた紙で、環境への配慮、SDGs・CSR・ESG投資への取り組みの一つとして採用されることが多くなっています。
また、新聞紙の特徴の1つでもある「古紙」がタブロ-FSにも35%配合されています。
そのため、タブロ-FSを近くで見てみると、少し斑模様の繊維が見えるのだと理解できます。
タブロ-FSは、新聞風でもありながら、環境対応も兼ね備えた用紙ということが言えます。
Q.特色印刷もできるの?
新聞風の印刷を行いたいという方の中には、「海外のフリーペーパーみたいな、おしゃれな印刷物に仕上げたい」という希望があってお問合せいただく方も少なくありません。
そんな方におすすめなのが「特色インキ」を使った印刷。
こちらが実際に特色インキを使った印刷物です。墨と朱色の特色を使っています。
鼠色のタブロ-FSに特色がとても映えます。
紙本来に色味があるからこそ、シンプルなデザインと印象的な特色で仕上げることで、目にとまりやすい印刷物を作ることができるのではないでしょうか。
こんな方へおすすめ!タブロ-FSを活用した印刷事例
新聞風のタブロイド冊子だけでなく、
A4チラシ、リーフレット、情報紙、包装紙、案内状など様々に展開ができるタブロ-FS。
住宅系のリーフレットや、作品集、業界紙など様々な実績がございます。
もちろん、タブロ-FSだけでなく、輪転機を活用した新聞用紙や更紙を検討したいという方にも様々な用紙ラインナップの展開があります!
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