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ホームページの見積もりによくある「ドメイン」と「サーバー」って何? 違いをWEB担当者に聞いてみた

2023.07.31

ホームページの見積もりによくある「ドメイン」と「サーバー」って何?

高速オフセットでは印刷物と一緒にホームページ・ランディングページの制作もご発注いただくことがあります。

でも、ホームページって、印刷物とはまた違う単語が出てきて難しいですよね。

特に、カタカナ語が多くて大混乱
見積もりをとってもらう時にも、ずらりと並ぶカタカナにうんざりしてしまう…なんてことがあるのではないでしょうか。

今回のコラムでは、ホームページ制作における基本的な単語をひもとくべく、中でも「ドメイン」と「サーバー」という単語について社内WEB担当者さんにお話を聞いてみました♪

「ドメイン」「サーバー」はホームページを作るときに必ず必要となる!

営業担当

「新しくホームページを作りたい」となった時に、見積もりの段階で「ドメイン費用」と「サーバー費用」がかかると聞きました。

営業担当2

そもそも、「ドメイン費用」と「サーバー費用」って何なのでしょう?

社内プログラマー

ドメイン」は、ひとことで言うとインターネット上にある住所のようなものですね。

社内プログラマー

サーバー」は、使うシーンによって様々な意味があるので、ひとことで言うのが難しいのですが…。ホームページ制作に関連しているサーバー(WEBサーバー)は、イメージでいうなら、インターネット上における保管庫のようなものでしょうか。

営業担当

保管庫…。うーん、冷蔵庫みたいな?必要な時に欲しいものを取り出すイメージですかね。

社内プログラマー

専門知識なので理解が難しいですよね(笑)。一番分かりやすい例として、「ドメイン」と「サーバー」は、土地と住所に例えられることが多いんですよ。図解するとこのような感じ。

ドメインとサーバーの違い
社内プログラマー

「サーバー」が土地。土地を借りることで、その中に家などの建物(=ホームページやランディングページなどのコンテンツ)を置くことができます。

社内プログラマー

家に遊びに来てもらうためには、住所を教えないといけないですよね。
この「住所」にあたるのが「ドメイン」になります。

営業担当

なるほど!確かに家を建てようと思ったら、土地も住所も必要。そこに費用がかかるってわけですね。

社内プログラマー

高速オフセットのホームページで言えば、ドメインが「kousoku-offset.co.jp」になりますね。

営業担当2

となると、例えばYouTubeでアカウントを作り、そこに動画を置く場合、URLにはyoutubeというドメインが入るかと思います。これは言い換えれば「YouTubeに自分の動画を置かせてもらっている」ということでしょうか?

社内プログラマー

そうですね。さっきの土地や家の例で言うと、マンションにみんなで住んでいるというイメージでしょうか。

社内プログラマー

そうそう、メールアドレスにもドメインと呼ばれる部分があります。
gmailを使っている方がもしいれば、@のあとに「gmail.com」とつくと思います。このgmail.comの部分もドメインです。

営業担当

あれもドメインだったんですね!うーん、まだちょっと理解が難しいですが…でも、確かにメールも「どこに送るか」が分からないと、送れないですもんね。「住所」という言い方になるほど、納得です。

ホームページを作る上で、ドメインはどうやって決めるの?費用はどれくらいかかる?

営業担当2

ところで、このドメインって、自分で好きに作ることができるんですか?

社内プログラマー

ホームページ制作においてのドメインをまず分解してみると、下記のような図になります。

トップレベルドメインどサードレベルドメイン
社内プログラマー

「サードレベルドメイン」の部分は、基本的に好きな文字を入れることができます。ただし、文字数の制限や、すでに誰かが同じ名前を使っているなどでは取得できません。

社内プログラマー

「トップレベルドメイン」は、そのドメインの使用用途によって選んでいくイメージですね。

営業担当2

色んなホームページのURLを見ていると、「.co.jp」や「.com」「.jp」など種類があります。これって、それぞれの名称に何か違いがあるんですか?選ぶときの基準があれば教えてください!

社内プログラマー

詳しく説明するとちょっと難しくなってしまうので、簡単にだけ違いを言うと、①使用する際に条件がなく、どんな国の人でも、誰でも使えるもの(gTLD/一般トップレベルドメイン)②取得の際に条件があるもの(ccTLD/国や地域に属したドメイン)がありますね。

社内プログラマー

まず①のgTLDですが、具体的には下記のようなトップレベルドメインです。

gtld
営業担当

それぞれに意味があるんですね。知らなかったなあ。

社内プログラマー

続いて②のccTLDですが、具体的には下記のようなトップレベルドメインです。

cctld
社内プログラマー

まず、「.jp」というトップレベルドメインは、日本に住所がないと取得できません

社内プログラマー

セカンドレベルドメインに組織の属性が入る「.co.jp」や「.ac.jp」などは、属性型JPドメインと呼ばれています。

社内プログラマー

.co.jpの場合は「企業であり、日本に登記があること」が取得の条件なんですよ。また、基本的に1つの組織が登録できる属性型JPドメインは1つだけです。例えば高速オフセットでは「kousoku-offset.co.jp」を持っているので、新たに「super-kousoku-offset.co.jp」のようなドメインを持つことはNGなのです。

営業担当2

なるほど、先ほどの「gTLD」よりも条件が厳しいんですね。企業を指すドメインとして、「.com」「.co.jp」とありますが、どちらを選んだ方がいいというのはあるのでしょうか。

社内プログラマー

ホームページの用途によって使い分けるというのが一般的かなと思います。
「.com」は自由に、そして安価に取得できますし、使用目的に制限がありません。例えば商品ごとにドメインを分けてランディングページを作りたい!とか、企業の中のチームで1サイト作りたい!という場合には.comがいいかもしれませんね。

社内プログラマー

ただ、誰でも取得できるという観点から、悪質な業者も利用できます
信頼性を出したい場合…例えば企業の公式ホームページや、メールアドレスにおいては「.co.jp」がいいと思います。

社内プログラマー

例として、「○○@○○.love」なんていうドメインのメールアドレスから来たら、「ああ、SPAMメールかも?」と思いますよね。ユーザーの視点に立って選ぶのも大事かと思います。

営業担当2

確かに、loveなんてついているドメインからメールがきたら、ちょっとドキッとしてしまうかも。本当に企業?なんて思っちゃいます。

営業担当

そういえば、そもそもドメインってどうやって取得するんですか?ホームページ制作会社がやってくれるものなのでしょうか。

社内プログラマー

自分で取得する場合でも、ホームページ制作会社が取得する場合でも、「サーバー会社」もしくは「ドメイン専門会社」に申し込みをして契約するのが一般的かな、と思います。

営業担当2

ドメインの費用ってどれくらいかかるんですか?

社内プログラマー

これはもう、ピンキリです。ドメイン専門会社で一番有名な「お名前.com」のサイトで見てみると、すぐに費用感が分かるかなと思うので試してみてください。
基本的には登録料金と、都度の更新料金がかかります。ちなみに、登録料が「1円」のドメインもたくさんありますよ!

営業担当

本当にピンキリなんですね。とりあえず押さえておかないといけないのは、ランニングコストがかかるということですね。
あれ?ということは、もし使わなくなったドメインをずっと契約解除しなかったら、更新料金がずっと発生してしまうということでしょうか。

社内プログラマー

そうですね。また、逆に言えば更新しないと契約切れでホームページが表示されないということもあります。

ホームページ業者を変える時に、ドメインはそのまま使えるの?

営業担当

ホームページ制作業者を変えるとなった場合、ドメインは引き継げますか?

社内プログラマー

ドメインを①自社で管理している場合と、②前業者に管理をお願いしている場合とで対応が変わるかなと思います。

社内プログラマー

①自社で管理している場合について…
もし、サーバー会社でドメイン・サーバーの両方を取得している場合はサーバー会社の管理画面に入るログイン情報(ID/PASSWORD)を新業者に伝える必要があります。サーバー会社とドメイン会社が別の場合は、それぞれのログイン情報が必要です。

社内プログラマー

②前業者社が管理している場合は、前業者に引継ぎ依頼をします。

営業担当2

ドメインを前業者が取得し、管理しているという場合は、ドメインを引継ぎするためには前業者の協力が必要ということでしょうか。

社内プログラマー

基本的にはそうなります。言い換えれば、ホームページ業者を変更する場合は、どこの会社でドメインを取得したのか。どこの会社が契約したのか。そして、現在はどこの会社が管理しているのか。管理が自社ではない場合、ドメインの引継ぎ作業を、ドメインを取得した会社がやってくれるのかどうかといった情報が必要になりますね。

社内プログラマー

ドメインを移管するときはトラブルもよくありますし、気を付けなければならないことはたくさんあるのですが…今回は「自社か、業者かどちらが契約したかは重要。また、引継ぎすることはできるけれど、様々な作業が発生する」ことだけ覚えておいてもらえれば。

営業担当2

ふむふむ。ドメインの管理を業者に委託するのって、結構リスクがあるんですね。

社内プログラマー

前業者と連絡がとれない!ということであれば、ドメインを取り直すのも一手ですが…なるべくドメインは引継ぎして使うことをおすすめします。

営業担当2

どうしてですか?

社内プログラマー

ホームページでいえば、ドメインが変わるとサイトのURLも変わってしまいます。名刺、会社案内ほかアナリティクスやタグマネージャー、Google広告などすべて変更しないといけないので大変かな、と。

営業担当2

…それは確かに大変そう。特にURLが変わったら、今までホームページをお気に入り登録していた人が新しいホームページに来れなくなってしまいますよね。

ドメインに注目すれば、SPAMメールを見分ける判断にもなる!

営業担当2

ところで、@マーク以降がドメインだという話を聞いて少し思い出したのですが、最近私のメールアドレスに、心当たりがないのに「ETC利用明細」や「三井住友カード」「セゾンカード」からメールが届くんです。

営業担当2

どこから送信されてきたのかメールアドレスを見たのですが、トップレベルドメインが「.cn」でした。これって明らかに、日本の企業じゃないってことですよね…?

なりすましメール
社内プログラマー

そもそも心当たりがないのにメールが来る時点でおかしいのですが、それでもSPAMメールかSPAMじゃないかって判断に迷うことがありますよね。
「.cn」は中国に割り振られているccTLD(国別トップレベルドメイン)なので、明らかにセゾンカードさんからのメールということではないでしょう。

社内プログラマー

もうちょっと踏み込んで言うと、実はこの送信元(Fromの部分のメールアドレス)、偽装することができちゃうんです。

営業担当2

えっ!だったら、本物かどうか見わけがつかないのでは?

社内プログラマー

その場合は、「どのサーバーから送信されたのか」を見るようにしましょう。

なりすましメール
社内プログラマー

例として、例えばこちらのETC利用機会サービスメール。Fromのアドレス自体は「.jp」が使われているので、日本の企業っぽい。でも、送信元のサーバーを見ると「.cn」というサーバーを経由して送られているのです。どのサーバーから送信されたのか?というのは誤魔化すのはほぼ不可能なので、怪しいと思ったらこういったところもチェックするといいですね。

営業担当2

うーん、ちょっと難しい…。基本的には怪しいメールは開かない、触らない。でも怪しいか判断がつかないメールはドメインを見たり、送信元のサーバーを見る。ということですね。

営業担当

そういえば、よくショートメッセージにもAmazonや銀行から「お支払いに不備があります」とURLが送られてくることがあります。この場合もURLのドメインをチェックするのが役立ちそうですね。

社内プログラマー

そうですね。ちょっとした知識を知っておくだけで、そのURLが怪しいか怪しくないかといった判断がすぐにできますね!

営業担当

ドメインを見てパッと判断できる、という観点でいえば、企業のホームページに使うURLもわかりやすい名前の方がよさそう。また、.comを使うよりも.co.jpのほうが、より日本の企業としてすぐ伝わりやすいのかもしれませんね。

サーバーの選び方は?どれくらい費用がかかるの?

営業担当

なんとなくドメインについては分かってきました。今度はサーバーについてもうちょっと教えてください!

営業担当2

サーバーは先ほど、インターネット上の土地のようなものと聞きました。サーバーの選び方に基準はありますか?

社内プログラマー

サーバー会社は本当にたくさんあり、費用や特徴が異なるので選ぶのが難しいですね。ホームページ上で何がしたいかによって基準が変わるとは思います。

社内プログラマー

一概に「このサーバー会社がオススメ」とか、「このサーバー会社が絶対安心」とは言えないです。当社にご発注いただいたお客様でいえば「とにかく安くしたいから○○会社のサーバーに自分で契約した」というところもあれば、「自社でサーバーを持っている」という企業様もいらっしゃいました。

社内プログラマー

ほとんどの企業様は、「ホームページに合わせて一番合うサーバー会社でお願いします」ということが多いですね。
その場合は、ホームページの規模やセキュリティなどの観点で、その時その時に合わせてサーバーをご提案しています。

営業担当2

逆に、サーバー選びに失敗したら、どういうことが起こるのでしょうか…?

社内プログラマー

例えば大量の画像や動画、アニメーションを公開したいなど、ホームページ上でたくさんの通信が発生する仕様なのに、コスト重視で処理能力が低いサーバーを選んでしまった場合、全然ホームページが表示されない!っていうことはあるかもしれませんね。

営業担当2

土地と家のイメージで言えば…狭い土地なのにたくさんのものを置きすぎているとかでしょうか。

社内プログラマー

小さな箱の中にいろいろ詰めすぎて、目的のモノを見つけるまでにとっても時間がかかる!みたいな…。

営業担当2

サーバーの費用って、一般的な企業だといくらくらいのものを選ばれますか?

社内プログラマー

本当にピンキリですが、年額3万~5万くらいかなという感覚です。

営業担当

サーバーって、一度決めたらずっとそのまま使った方がいいのでしょうか?例えばホームページリニューアルのタイミングで別のサーバーに切り替えたりすると、何か大変なことはありますか?

社内プログラマー

「今のサーバーが遅いからもっと早いサーバーにしたい」などの要件は、リニューアルの際によくご相談いただくことがあります。リニューアルのタイミングでホームページの仕様を見直してのサーバー変更、とても良いと思います!

社内プログラマー

ただ、単に切り替えるといってもボタン1つで簡単に変わる…というわけではありません。
詳しくは割愛しますが、旧サーバーの情報のバックアップをとったり、新サーバーに旧サーバーのファイルをアップしたり、ドメインと紐づけしたり…と、たくさんの作業があるということは念頭に置いておきましょう。

社内プログラマー

そうそう、旧サーバーから新サーバーに移行が完了したからといって、すぐに旧サーバーを解約してしまうのもおすすめできません。
すぐに新しいサーバーに移行されるというわけではなく、しばらくは新・旧どちらのサーバーにアクセスする(ホームページであれば、表示される)か分からない状況となります。

営業担当

公開のタイミングは大事ですね!

社内プログラマー

そのほかにも色々ありますが…今回はこの辺で。

ホームページ公開における(ざっくりと)覚えておきたいことまとめ

  • POINT1.ホームページを公開する上で、ドメインとサーバーは必要現在の契約についてきちんと確認しておく。
  • POINT2.ドメイン・サーバーのいずれも費用がかかるので、ランニングコストとして認識しておく。
  • POINT3.ドメインについてのちょっとした知識があると、迷惑メールやフィッシングサイトかどうかを判断するうえでも役立つ
  • POINT4.ドメインもサーバーも、多様な選択肢がある。仕様・用途によって選ぶ
  • POINT5.ドメインを変える時は、デメリットを押さえておく
  • POINT6.サーバーを変える時も、発生する作業や変えることで起こりうるリスクを調べておく
営業担当

まだまだ「理解できない!」という印象がありますが…なんとなく知っているだけでも役に立ちそうな知識でした。
ホームページってよく「WEBだから簡単に変わるでしょ」と思ってしまいがちですが、実は後ろでいろんな作業をやっているんですね。

営業担当

ドメインやサーバーは本当に多種多様な選択肢がありそうなので、発注する際にある程度その単語について理解しておくだけでもスムーズかも、と思いました。WEB担当者さん、ありがとうございました!

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