
廃棄されるお米を混ぜ込んだ用紙「kome-kami」。
厚み以外にも、実は2種類の風合いがあることをご存知でしょうか。

こちらが、2種類のkome-kamiで作ったポストカード。
左側のやや生成りがかっているのが、以前KOUSOKUマガジンでもご紹介した通常の「kome-kami」。
そして、右側は「kome-kami 浮世絵ホワイト」です。
比べてみると一目瞭然!浮世絵ホワイトの方が、はっきりと白いんです。
今回のマガジンでは、kome-kami 浮世絵ホワイトの推しポイントと、実際に印刷してみた製品をご紹介します。
kome-kami 浮世絵ホワイトとは?
kome-kamiは、加工や流通段階で出てしまう食用に適さないお米や、防災備蓄米で廃棄されてしまうようなアルファ米を、FSC®認証パルプと混ぜて作られたアップサイクル紙です。
今回ご紹介する「kome-kami 浮世絵ホワイト」は、2024年に新しく開発された紙素材!
お米を使った塗工液「コメグロス」を表面に施しているそうで、きらりと輝く美しい白色が特徴の用紙です。

kome-kami 浮世絵ホワイトを開発した株式会社ペーパル様によると、江戸時代の浮世絵の技法から着想を得ているのだとか。
江戸時代、浮世絵の発色を良くするためにお米が使われることもありました。米は紙の繊維の間に隙間を埋め、表面を滑らかにすることで、美しい色彩表現を可能にしたのです。
この伝統を現代の印刷や加工に活かせるように研究を重ね、お米を使った塗工液「コメグロス」を表面に施した紙素材の開発に成功しました。
(kome-kami 浮世絵ホワイト|フードロスペーパー)
お米と紙って、意外にも古くから接点があったんですね…!
kome-kamiナチュラルと浮世絵ホワイトの違い
kome-kamiナチュラルと浮世絵ホワイトで同じデザインを印刷してみたところ、「用紙の地色」と「印刷した時の色の出方」の観点で違いが出ることが分かりました。
★kome-kamiナチュラルと浮世絵ホワイト 用紙の地色による違い
記事冒頭でもお伝えした通り、ナチュラルは生成りがかった色合いなのに対し、浮世絵ホワイトは真っ白です。

左がkome-kamiナチュラル、右が浮世絵ホワイトです。同じデザインを印刷してみました。
白場を生かしたデザインの場合、ベースがほんのり色づいている「ナチュラル」を使うことで、温かみのある雰囲気になります。温かいグルメのイラストをのせると、なんだかおいしそうに見えるかも。
「浮世絵ホワイト」は美しい白が特徴的。墨文字と相性がよさそうです。文字をはっきり見せたい印刷物にもおすすめ。
★kome-kamiナチュラルと浮世絵ホワイト 印刷した時の色の出方の違い
用紙の色合いが違うと、インクの出方も異なります。
ベタ色を印刷したものを拡大して見てみると…

浮世絵ホワイトの方は、データ通りの色合いに。ナチュラルだとやや落ち着いた印象に仕上がりました。
雲の部分は印刷していない白場ですが、浮世絵ホワイトだとベタ色と白とくっきり差が出てきれいです。ナチュラルは生成色のため、やわらかな印象になりました。
写真を印刷するときも、ナチュラルと浮世絵ホワイトで雰囲気が変わるかと思います!
ちなみに手触りは、どちらの用紙もさらりとした質感。
風合いがある用紙なので、触ったときに心地よさを感じますよ!
kome-kamiを使った印刷物のお問合せもここ数年高速オフセットでは多くなってきていて、人気の高まりを感じます。
名刺やショップカードといった普段使いの印刷物からサステナブルでのイベント、お子様連れをターゲットとしたノベルティ等でも採用されています!
実は…kome-kamiシリーズは、高速オフセットのデザイナーも愛用中。
浮世絵ホワイトが好きなデザイナーに推しポイントを聞いてみました。

はっきりと美しい白さがデザインを引き立ててくれる。触り心地もとてもよく、洗練された風合いは、上品で高級感を演出できる。風合いがある特殊紙だけど、印刷の適正もあるという点もGood!
名刺やポストカード、パッケージにも!印刷事例3選
kome-kami浮世絵ホワイトの厚みは、93.5㎏, 215.5㎏, 290.5㎏といったラインナップがあります。
当社で印刷してみた事例と特徴を3つご紹介します。
1.kome-kami浮世絵ホワイトの名刺

まずは名刺。はっきりとした白が美しく、文字を際立たせてくれます。
裏面に各種サービスの二次元コードを掲載していますが、潰れることなくきれいに印字できました。
★厚み…215.5kgを使用
2.kome-kami浮世絵ホワイトのポストカード

こちらは、様々な厚みで印刷してみました。風合いのある用紙なので、ちょっぴり高級感が出るのも嬉しいポイントです。
★厚み…215.5㎏, 290.5㎏を使用
3.kome-kami浮世絵ホワイトのパッケージ

浮世絵ホワイトでコースターを収納するケースを作りました。
表面のみ「疑似エンボス加工」を全面に施すことで、きらきらとした雰囲気に仕上がっています。

スリーブや簡易パッケージ等で高級感を出したい時に使ってみるのもおすすめ。
★厚み…215.5㎏を使用
印刷サンプルは無料で郵送!
kome-kamiナチュラルと浮世絵ホワイト、どちらも個性があってとても素敵な用紙です。
風合いはもちろんですが、廃棄されるものが用紙に生まれ変わるという「アップサイクル」の観点や、用紙の売上の1%がフードバンクに寄付されるという点も魅力です。
高速オフセットでは、「kome-kamiを使ってみたい」「kome-kamiを提案してみたい」という法人様向けに、2つの印刷サンプルを無料で郵送しています!
※郵送サービスはどちらか1つのみお選びいただけます。また、当社に印刷のご発注を検討いただける法人様に限ります。
1.kome-kamiを含めた「サステナブル紙」全般に興味のある方
15種類のサステナブル紙がセットになったSDGs用紙無料サンプル帳をお送りいたします。
※kome-kamiはナチュラル(菊判 93.5㎏、L判 273㎏)と浮世絵ホワイト(L判 215.5㎏、L判 290.5㎏)をお送りします。
※用紙は名刺サイズでイラストの印刷はされていません(ロゴのみ印刷済)
2.kome-kami ナチュラル&浮世絵ホワイトのポストカードセット
kome-kamiを使ってみたいが、ナチュラルにするか浮世絵ホワイトにするか悩んでいる方。または、厚みの比較が見たい方、印刷の乗り具合を見たい方向けのサンプルです。
※ご発注実績が多い、kome-kamiナチュラル(菊判 93.5㎏、L判 273㎏)と浮世絵ホワイト(L判 215.5㎏、L判 290.5㎏)をポストカードにしています。
※イラストが印刷されており、ポストカード仕様にもなっています。比較検討が済むとポストカードとして再利用いただけるものとなっております。
ぜひ、お気軽に郵送サービスをご利用ください!
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