
総合印刷会社の高速オフセットでは、白インクを使った印刷が可能です。
・色紙に白インク1色で印刷すると、おしゃれな印刷物になったり
・白い用紙×白インクで印刷すると、きらっと光る印刷物になったり
と、CMYKだけでは出せないさまざまな表情を再現できるのが、白インクならではの魅力です。
実は、印刷会社からすると白インクってとっても奥が深い印刷方法なんです。
例えば、色紙にCMYKで印刷すると、
・想像より色が沈んだ
・絵柄がはっきり見えない ということがあります。
そこで効果的なのが、CMYKの下地に白インクを印刷する方法です。
ただし、白インクは100%に設定すれば必ずきれいに仕上がるとは限りません。
今回は金色と銀色の板紙に、白インク濃度50%、70%、80%、90%、100%のパターンを印刷。発色や絵柄の見え方を比較してみました。
最後には、なぜ白インク印刷では色校正が重要なのかも含めてお伝えします!
白インクは『白を印刷するため』だけではない!?
今回のテストで最終的に完成した製品がこちら。

用紙は、金色の板紙「エースの金F」(左)と銀色の板紙「アスカの銀F」(右)を使用。
印刷は、白インク+CMYKを重ねて印刷を行いました。
白インクは、白い文字やデザインを出すためのインクと思っていませんか?
実は、インクは紙の色の影響を受けるため、色紙にCMYKだけで印刷すると下地色が透けて見えることがあります。せっかく作り込んだデザインの色が想定より沈んでしまったら、とっても残念ですよね。
そこで、白インクの登場です。白インクの上にCMYKを重ねることで、色の再現度が向上するんですよ。
今回は、白インクの濃度を「90%」にして印刷を行いました。
どうして、濃度を「100%」でなくて「90%」にしたのか?
次に、濃度を90%にした理由をご紹介します。
白インクというと、「100%」で作ることが多いと思います。私たちも初めは100%が当たり前と思い印刷データを出稿しました。
すると‥‥

▲白インク濃度100%+CMYKの時
写真では少し見えづらいかもしれませんが、「え?どうしてこんなに白いの…?」と、想像していたデザインとは違った結果に!
当社の印刷オペレーターさんに聞くと、「白の濃度が高すぎて、CMYKの発色に影響が出てしまった可能性があります。濃度を下げることを検討してみた方がいいかもしれないね。」ということでした。
高速オフセットでは中~大ロットが印刷できる「オフセット印刷機」と、小ロット印刷に対応している「オンデマンド印刷機」があります。この二つの機械は印刷方法が異なるので、インクののり方にも違いがあります。
オフセット印刷機の白インク(特色インク)であれば、紙に浸透するので100%の白インクを1回印刷するだけでは濃度が足りず、2回、3回と白インクを印刷することもあります。
一方で、今回印刷したオンデマンド印刷機の白インクは、トナーインクになります。そのため、用紙の上にインクが乗る形なので、かなりはっきりと白インクがのる結果になりました。
このように「白インク」でも、オフセット印刷機とオンデマンド印刷機と機械が違うだけで常識は覆される結果に。いい勉強になりました。
白インク濃度を変えて、複数パターンでテストしてみた
ではどの白インクの濃度が今回のデザインには合うのか?
50%、70%、80%、90%の4パターンでテスト校正をしてみました。
●白インク濃度50%+CMYKの時

●白インク濃度70%+CMYKの時

●白インク濃度80%+CMYKの時

●白インク濃度90%+CMYKの時

写真では正直わかりづらい点もあるかもしれませんが、
濃度50%→白が薄すぎて、紙色が出すぎている。色の再現が眠たい印象に。
濃度70%→顔の色を見るとわかりやすいですが、50%よりは浮き上がった雰囲気がでました。
濃度80%・90%→50%と比較すると、印刷していない本来の色紙部分と印刷している部分の差がより明確に見えるようになりました。
濃度を80%にするか、90%にするか、はデザイナーと共に悩みました。
最終的に、より遠近感を感じる「濃度90%」にすることにしました!

白インクとCMYKを重ねる印刷では、色校正による確認が重要
結論としては、たったの10%濃度を下げるだけで納得いく印刷物が出来上がりました。
これは、白インク濃度50%/70%/80%のものと比較できたことから得られた結果でした。
今回の比較では、白インクの濃度を上げるにつれて、絵柄がはっきりと見えやすくなりました。しかし、結果から分かるように、白インクは入れるか入れないかだけでなく、どの程度の濃度で使用するかによっても印象が大きく変わります。

また、今回のデザインであれば90%が理想の白インク濃度でしたが、デザインやイメージが違うと、理想の白インク濃度も変わってきます。
そのため、高速オフセットでは、色紙と白インクを組み合わせる印刷は、可能な限り色校正で実物を確認することをおすすめします。
色校正を行うことで、「もっとデザインをはっきり見せたい」「紙色の色をもう少し出したい」といった調整を、本番印刷の前に検討できます。
白インク/特色インクを使った印刷もお任せください!
白インクの濃度によって印刷物の仕上がりが違ってくることご理解いただけましたでしょうか?せっかく時間をかけて選んだ紙や作ったデザインが、印刷してから「思っていた色合いと違う…」となってしまっては、スケジュールも予算も無駄になってしまいます。
高速オフセットでは、「校正がいるかどうか迷っている」という方にも、事前にデザインデータをお送りいただければ、印刷プロの目線で「校正の必要有無」「想定されるリスク」などを事前にお伝えが可能です。
お客さまごとに担当営業が付きますので、お気軽にご相談くださいね。
白インクのQ&A(よくある質問)
Q.白インク印刷では色校正が必要ですか?
白インクとCMYKを重ねる場合は特に、色校正をおすすめします。白の見え方は、用紙の色や質感、白版の設定、印刷方式、絵柄によって変わるためです。特に、ブランドカラーや商品写真など、仕上がりの色が重要な印刷物では、実物で確認すると安心です。
Q.白インクは100%にすれば最もきれいに印刷できますか?
必ずしも100%が最適とは限りません。白を強くすると絵柄がはっきり見えやすくなる一方、紙色の特徴が弱くなったり、CMYKの見え方が想定と異なったりする場合があります。また、使用する機械によって違う結果が生まれます。まずは、デザインイメージとともにご相談ください。
Q.色紙にCMYKだけで印刷するとどうなりますか?
CMYKインクやトナーの特性と紙色の組み合わせによっては、下地の色が影響し、色が沈んで見えることがあります。CMYKの下に白を印刷することで、紙色の影響を抑えられる場合がありますが、濃度によって変わりますので色校正で試すことがおすすめです。
Q.オフセット印刷とオンデマンド印刷で白の見え方は同じですか?
同じではありません。オフセット印刷機は紙に浸透する白インク(特色インク)であり、オンデマンド印刷機は紙の上にインクが乗るトナー形式です。印刷方式だけでなく、使う用紙でも仕上がりに違いが生じます。本記事はオンデマンド印刷機のホワイトトナーを使用した検証です。
Q.白版データはどのように作ればよいでしょうか?
オンデマンド印刷機、オフセット印刷機によって作り方が変わってきます。ご相談いただく仕様に合わせて、別途当社より作り方を指定いたしますのでまずはご相談ください。
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