「伝えたい」を伝わる形に。 株式会社高速オフセット

会社案内を印刷技術でもっとおしゃれに!印刷会社が教える紙選びや特殊加工のヒント

2025.06.23

自社の事業内容や魅力を伝える「会社案内」。営業活動ではもちろん、採用活動やイベントなど、様々なシーンで配布する重要なツールです。

高速オフセットも印刷会社として、これまでたくさんの企業様の会社案内を印刷してまいりました。そして、2025年には自社の会社案内もリニューアルいたしました!

リニューアルした会社案内

会社の目指すビジョンや戦略によって会社案内を作り変える際、デザインはもちろんのこと、用紙や印刷方法、印刷加工の選び方によっても与えられるイメージや仕上がりが左右します。

今回のマガジンでは印刷会社の視点で、会社案内を印刷する上での紙選びや加工のアイデアをご紹介いたします!

1.紙選びが会社のイメージを左右する!会社案内におすすめの紙の種類と質感

印刷物を作る際、最も印象が変わるのが「用紙」。
紙の種類は数えきれないほど多くあり、紙によって色味や手触り、加工のしやすさ、発色などが変わってきます。
また、近年では用紙を選ぶことでSDGsに貢献できるものもあり、用紙のロゴマークなどをパンフレットに掲載することで企業のブランドイメージも変わってきます

用紙の質感と印刷加工との相性」「紙の厚み」「ブランドイメージを高める用紙とロゴマーク」の3つの観点で解説します!

1.用紙の質感と印刷加工との相性

会社案内でよく使われる用紙は「コート紙」「マット紙」「特殊紙(ファンシーペーパー)」があります。

マット紙とコート紙

特殊紙とは様々な特殊加工を用いて作られる用紙で、紙自体に凸凹やざらざらとした質感があったり、色や模様などがついた用紙もあります。用紙自体に風合いがあるため、見た目や受け取ったときの印象にインパクトが出ます

例えば、「ヴァンヌーボ紙」は特殊紙の中でも人気のある用紙の1つです。風合いのある用紙なので、印刷を施すと色味が少し沈み、馴染むため、高級感のある印象になります。

また、廃棄素材を混ぜ込んで作られるアップサイクル用紙も特殊紙の1つで、各種ロゴマークが掲載できるものもあります。

アップサイクル紙

おしゃれな特殊紙ですが、デザインと紙の質感の相性によってはデザイン時や印刷依頼時に注意が必要な場合もあります。
例えば、小豆殻CoCのように元々色がついている紙だと、色数が多いイラストや写真だと、用紙自体の色に影響され、想像していたものと違った仕上がりになる可能性も考えられます。

小豆殻CoCのように元々色が付いている用紙には、墨1色でワンポイントでロゴを載せる等、シンプルなデザインもおすすめです。
用紙の質感と色味、そしてデザインで伝えたいことを総合的に判断して、用紙選びを進めてみてください♪

印刷した時のイメージを事前に知りたいということであれば、事前に「色校正」を行うこともおすすめしております。

色校正は「簡易校正」「本紙校正」「本機校正」などから選択いただくことができます。
簡易校正は、インクジェットプリンターなど本番で使用するものとは異なる機械で校正を印刷します。本紙校正は、本番で使用する用紙を簡易的な印刷機を用いて印刷を行います。本機校正は、本番で使用する用紙と印刷機を用いて印刷します。

部数によっては大きな機械を動かすことになるため、本機校正をすると思ったよりコストが上がってしまう、納期がかかるということもあります。
校正は絶対ではもちろんありませんので、印刷紙面デザインに合わせて判断するのがベターです。迷ったときはぜひ、印刷をお願いする印刷会社に相談をして進めてみてください。

ブランドイメージを高める用紙とロゴマーク

企業イメージに合わせて用紙をお選びいただくのもおすすめです。
最も多く見られるのが「FSC®認証紙」。ロゴマークを見たことがある方も多いのではないでしょうか。FSC®認証紙は、適切に管理された森林から作られた紙です。そのため、環境への配慮、SDGs・CSR・ESG投資への取り組みの一つとして挙げることができます。

FSC®認証紙はコート紙、マット紙、特殊紙など様々にあるのもポイント。使いたい用紙がきっと見つかるはず!

ただ、FSC認証取得企業しかFSC認証紙は取り扱えないため、印刷会社に発注する際は対応しているかどうかチェックしてみてくださいね。(高速オフセットではFSC®認証紙のサンプル帳を無料で郵送しています!)

CO2排出量削減の観点で言えば、再生可能エネルギー98%で用紙を抄造している「インバーコート」、用紙抄造時のCO2をクレジットで相殺する「ZERO CO2 PAPER」などがおすすめ。

また、CO2排出量削減だけではなく、CO2吸収にも貢献する「バナナペーパー」は、環境観点だけではなく生物多様性・貧困・子どもや女性の教育などSDGs17項目全てにアプローチできるため、世界の問題を解決したいという企業に選ばれています。ロゴマークも可愛いのがポイント。

バナナペーパー

食に関わる企業や子ども食堂・フードバンクに興味があるという企業であれば、廃棄されるお米が混ぜ込まれた「kome-kami」がおすすめ。ロゴマークも可愛らしいお米型で、インパクトがあります。

日本への貢献でおすすめしたいのは、森林認証パルプに綿の茎繊維を混ぜ込んだ「東北コットンCoC」。茎模様の風合いが愛らしい紙ですが、元となる綿は東日本大震災で被害を受けた東北の新たな農産業の確立を目指す「東北コットンプロジェクト」によって作られています。ロゴマークもありますよ。

東北コットン

コンクリート業界でお選びいただいているのは「LIMEX」。なんと、石灰石で作られた印刷素材なんです。紙で作る印刷物とは違い、しっとりとした手触りが印象的です。
LIMEXのファイルもあり、クリアファイルからLIMEXに変え、会社案内と一緒に配るということもできますよ。石灰石のようなロゴマークもわかりやすいです。

LIMEX

紙選びだけでなく、印刷方法で使えるロゴマークもある!

印刷物に使えるロゴマークは他にもあります。

例えばインク。
印刷方法によって使えるインクは様々ですが、例えばUV印刷では、石油系溶剤やVOC(揮発性有機化合物)が使われていませんノンVOCインキ・VOCFREEといったマークを掲載することもできます

UVエコインキマーク
VOCFREEマーク

そのほかにも、バイオマスインキやベジタブルインキ等もあります!

ロゴマークを掲載する上での注意点

ロゴマークは、必ず都度印刷会社もしくは用紙会社に確認してデータをもらいましょう。特にFSC認証紙は対応する会社によってライセンスの番号が変わります

また、印刷したいロット数やサイズによって印刷できる機械が変わります。機械が変わると、対応できるインクや用紙も変わるので、使いたかったロゴマークが使えない…なんてこともあります。

仕様をある程度確定してから見積りをとってもらうと安心ですが、「内容がまだ固まっていない」「概算の予算だけ先に押さえておきたい」といった場合は、「環境に対応した印刷でおすすめを提案してほしい」といったご相談でも大丈夫です!

※その場合でも、サイズとページ数、ロット数だけはある程度決めておくことをおすすめします。高速オフセットではデザインから印刷までの発注が可能なので、先に予算を教えていただいてから可能な範囲で理想に近づけていく、というご提案もできますよ!

会社案内におすすめの紙の厚みは?

一般的な二つ折、三つ折り、蛇腹折などの場合は四六判90~135㎏の紙の厚みを選定いただくことがおすすめです。また、高級感を出したい、しっかりした紙質で作りたいという方は四六判180㎏以上を使うという方も。
手に取った相手の方にどう感じてもらいたいかを考えて用紙は選定してみてください。(もちろん、迷ったらお気軽にご相談を!)

パンフレットのような冊子物の場合、表紙と中身とで用紙の厚みを変えることもできます。部数が1,000部を超える冊子ものである場合は、表紙は厚めの135kを選び、中身は90kにするなどの工夫をすることで、全体予算の調整にもつながります。

2.会社案内をワンランクアップ!仕様や加工技術のヒント

ここからは、印刷物という「紙モノ」ならではの、会社案内をちょっぴりおしゃれにランクアップできる方法をご紹介します。

特殊加工でリッチに

パンフレットタイプの会社案内を作るのであれば、箔押し、エンボス、空押し、盛り上げニス加工など、ちょっとした加工を加えると高級感が出ます。企業ロゴマークなどにワンポイントで入れるのがおすすめ。

箔押し

インク・印刷方法で特殊加工風に

また、高速オフセットの保有している「枚葉機」では、疑似エンボスが可能です。

高速カレンダー2025寄りの写真

疑似エンボスとエンボス加工の違いはこちらの記事をご参照ください

つるつるとザラザラという質感を2種類のニスで表現し、光の加減でまるで模様が浮き出ているかのように仕上がります。手触りもつるつるっとしていて高級感がありますよ!

枚葉機は小ロットに向いていないので、小ロットの場合は「ホワイトトナー」がおすすめです。
高速オフセットの会社案内も、ホワイトトナーを使ってロゴの四本線を表現しました。

疑似エンボス

もしデザイン会社に発注されている企業様であれば、デザインの打ち合わせをする際に「印刷方法で立体感が出るような会社案内にしてほしい」と依頼してみるのも手!です。

型抜き・変形仕様

カタチで差をつける!というのもおすすめ。
こちらは展示会で配布したサービス紹介リーフレットですが、ビックリマーク型に組み立てています(笑)

ビックリマーク型のリーフレット

住宅関連企業であれば家型にしたり、公式キャラクターがいればその形にしたりと、見た目でインパクトが出せますよ!

他には、ポケットホルダーに収納していく、なんていうアイデアもあります。

ポケットホルダー

中身の用紙をサイズ違いで作ることで、インデックスのようにもなりますよ!

また、折り方も様々な種類があります。定番の2つ折りはもちろん、蛇腹のような形はいかがでしょうか?情報量もたっぷり詰め込むことができます。

蛇腹折り

3.高速オフセットではデザイン~印刷の一括発注が可能!用紙サンプルもご活用ください

高速オフセットではデザイン会社様からの印刷お見積りはもちろん、デザインからすべて発注したい!というお問い合わせもOKです♪
社内にクリエイターが在籍しているので一括でご発注いただけます。

広報誌やポスター制作など各種印刷物のデザインはもちろん、社内イラストレーターによるイラスト制作も可能ですよ!
お気軽にお問い合わせください。

まずは用紙を見てみたい、情報だけ集めたいという方は、サンプル請求や資料ダウンロードもぜひご活用ください。

●サンプル請求(用紙観点)

FSC®認証紙サンプル請求
SDGs用紙無料サンプル請求
LIMEX(ライメックス)シートサンプル無料送付
バナナペーパー・チームボイス集冊子(バナナペーパーサンプル+貢献についての資料)

●サンプル請求(加工)

疑似エンボスサンプル集

●資料ダウンロード

初めてのFSC®認証紙スタートガイド
印刷物に使用できるロゴマーク(環境・SDGs対応)
バナナペーパーガイドブック【完全版】
【デザイナー様・広告代理店様向け】疑似エンボスのてびき

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